日本の木の伝統文化は、奈良の法隆寺(世界最大・最古の木造建築)に代表されるように、世界に誇れるものです。 日本人は、古くから、木をうまく使い、共に暮らしてきました。
キムラ工房では、無垢の木を使った家づくりにこだわっています。
無垢の木は、引っ張りや圧力に強く、さらに、温かく、呼吸する、湿気を吸う、においを吸うといった人にやさしい特性を持っています。
また、桐は虫や菌を防ぐ成分を持つ、ヒバはシロアリの嫌う成分を出すといった特徴があるなど、樹木から木材へと姿は変わっても、 「無垢の木」の自然の力は保たれます。
木材は、なぜ強いか?
木は、意外なことに、鉄やセメントなどより、引っ張りや圧力に対して強いのです。
だから、法隆寺など千年以上建ち続けているのです。 古民家にも百年以上経っているものが多く残っています。
それは、木材が木の幹から切り出されているからです。
木の幹は、数百トンというほどの重さを支え、樹液を送り続けて、何百年もの間風雪に耐えて立つ強さを持っています。
木は、木材となってからも、この木の幹の性質を受け継いでいるのです。 無垢の木は、幹の性質をそのまま受け継いでいます。
無垢の木は、なぜ温かいか?
切り出された木材は、人工的に乾燥することによって水分を抜き、変形・収縮しないレベルにします。
水分を抜かれた細胞には空気が含まれます。これが無垢の木材の最大の特徴です。空気を含んだ木材は、断熱・蓄熱・調湿能力をもっています。だから、無垢の木は温かいのです。
無垢の木の弱点
木は大量の水分を含んでいます。生木の状態では、種類によっては重量の半分以上が水分です。
木材は乾いて水分を失う段階で、縮んだり反ったりします。よく乾かさない無垢の木を建材として使うと、後で家に狂いが生じてきます。
昔、大きな家を建てる時には、仮組みしたまま数年、時には10年以上置いておいたそうです。木が乾いて落ち着くのを待って、もう一度本組みして、建具を入れ完成させるのです。
今では、木材は乾燥室で高温で人工乾燥させますが、乾燥不足のものも市場に出ています。
木材の乾燥不足からくる完成後の狂い、これが無垢の家を建てるうえでの1番の弱点です。
無垢の木の家は「木材の乾燥」が最も重要
無垢の木の家を建てる上で最も大切なことは「木材の乾燥」です。
木材がどのくらい乾燥しているかを、専門用語では「含水率」という言葉で表します。「含水率」とは、木材重量に対する含んでいる水分重量の割合を示します。
含水率0%の木材は水を全く含んでいない状態です。例えば、杉の木は森に立っている状態で、木材重量10に対し、水分重量は15です。つまり含水率は150%となります。
キムラ工房では、信頼できる材木やさんと取引きしていることはもちろん、2010年に敷地内に乾燥窯を建て、含水率の少ない木材の自社生産に取り組むなど、 より良い無垢材のご提供に向けて経験を重ねています。