地元材活用のこころみ

「八ヶ岳赤松」は、キムラ工房と地元の小淵沢町上笹尾の有志の方々が協力し、地元材を建築木材として活用することを目的に、2009年(平成21年)にスタートした事業です。

あまたの失敗を繰り返し、時には迷走し、試行錯誤しながら、2010年10月に、キムラ工房オリジナル「木材低温乾燥機」が完成。 やっと木材を低温でしっかりと乾燥することに成功しました。

「八ヶ岳赤松」は、残念ながら現在休止中ですが、当社で建てさせていただいた何棟もの家で、現在もお施主様の暮らしを見守っています。
また、自分たちで木材の乾燥に取り組んだことで、無垢の木の家づくりに役立つ、たくさんの経験と知識を積むことができました。

小淵沢町の森で伐採されたアカマツが、キムラ工房での製材・乾燥・加工を経て木材となり、地元小淵沢で二代続く「かつみ食堂」さんの フローリングやテーブルになるまでをご紹介します。

 伐採

小淵沢・上笹尾森林組合のアカマツ林
地元上笹尾の方々と協力してアカマツを 伐採し、キムラ工房へ運搬

キムラ工房で製材・乾燥・加工

キムラ工房 木材乾燥室・製材所

1.製材・ボイラー薪づくり

太鼓梁(たいこばり)、フローリング、カウンター材など、用途に合わせて、一本一本製材していきます。
製材の際に出る木っ端は、木材乾燥機の薪ボイラーの燃料にもなります。また、製材できない小木も薪にして、無駄なく利用します。
もちろん、カラマツストーブなどでも利用できます。

製材機 WoodMizer


2.乾燥(キムラ工房オリジナル低温乾燥機)

失敗、迷走、試行錯誤を繰り返しながら、2010年10月、やっと木材を低温でしっかりと乾燥することに成功しました。

《 木材を低温乾燥すると 》

・樹木の細胞を破壊しない
・変形、収縮、割れが少ない
・木材の特性である弾性・ねばりを損なわない

◀キムラ工房オリジナル木材低温乾燥機

◀含水率の記録
数々の失敗の記録でもあります。


3.5軸モルダーでの加工

乾燥が終わった木材は、すぐ加工します。左の写真は、5軸モルダーで八ヶ岳赤松フローリングを製作しているところです。モルダーを通すと、オスとメスのサネが付いたフローリング材となって現れます。この後、スーパー仕上げをして完成です。

(左)5軸モルダーを使ったフローリング材加工  (右)手作業によるスーパー仕上げ

4.完成・現場施工

完成したフローリングを現場に運び、施工します。
既に「八ヶ岳赤松」を施工させていただいたお施主様の評判も上々です。 やはり八ヶ岳で育ったアカマツということで、愛着もひとしおです。

かつみさんのフローリングやカウンター、テーブルになりました

30mm厚の無垢材フローリングをはじめ、一枚板を使った全長4mのカウンター、ホールテーブル、手洗いカウンター天板、棚板など、 各所に小淵沢産アカマツを配しました。
看板作成は、塩野谷博山先生(かつみさん常連)です。

かつみさん、看板作成は塩野谷博山先生
一枚板を使った全長4mのカウンター
ホールテーブル
一枚板を使った手洗いカウンター
一枚板を使った棚
八ヶ岳赤松フローリング
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